専門分野の位置づけ・カリキュラム構造図

看護の対象は、人間である。場の違いこそあれ人間は、日々生活している。

本校の教育理念は、地域で生活を営むすべての人の健康維持・増進、成長発達と健やかなくらし、療養生活を支え、住み慣れた地域でその人らしく生活できるように専門性を発揮し、多職種と連携し、地域の人々を支えることのできる看護師の育成を目指している。医療の現場は、高度化、専門分化により看護師は高度な専門知識・技術が必要とされ、場の状況から自分で判断し行動がとれる看護師の育成が求められる。同時に、専門的な知識の習得だけでなく社会人として「前に踏み出す力」「考えぬく力」「チームで働く力」など社会人基礎力の構築も求められる。

本校では、社会から求められる看護師像に向かい、三年間の学びの中で身につけてほしい力としてディプロマ・ポリシーを明確に打ち出し(生活者である人間を理解する力、看護実践をするための基礎的能力、人間に深い関心を示す力、互いに尊重する力、主体的に看護を探求する力)その力の育成を目指す。

教科活動として、基礎分野・専門基礎分野では生活者としての人間を理解させ臨床判断能力の基盤を構築するための「気づき・解釈・反応・省察」の経験を繰り返し取り組む。統合領域では、知識と技術を統合し、必要な看護支援ができる実践能力を持った学生の育成を図る。

教科外活動として、教養講座を通して、人間をとりまく多様な世界を知り、自己を確立できる人間の育成を目指す。またボランティア活動を通して地域の人と触れ、社会に貢献し ・人とのつながりを得・知見を広める。学校行事も同様に、望ましい人間関係を形成し,集団の一員とし学校におけるよりよい生活づくりに参画し、諸問題を解決しようとする自主的,実践的な態度や健全な生活態度を育成する。

本校での学びを通して看護実践力・社会人基礎力・倫理性・多職種連携の力をはぐくみ地域の多様な場で「生命」「愛」を大切に「看護」を提供できる看護師の育成を目指す。

 

専門分野の位置づけ

・領域の考え方

看護の対象は、地域で生活するすべての人が対象で、対象を理解するには、地域での生活の場を理解することである。このことから専門分野の柱として地域・在宅看護を中心に他の領域の成人・老年・小児看護学と学びを深め精神と母性看護学が各領域に関わり合いながら構築されていく

 

・領域横断の考え方

教育効果を上げるため各領域で大切にしたい共通の教育内容を充実させるために領域ごとの講義・実習の領域を横断して授業科目を設定した。各領域で重複して学習しているにもかかわらず、到達度が低い「健康状態別看護」の視点に焦点を当て、健康の保持増進、疾病の予防、健康回復への促進、その人らしい生を全うする援助として「健康回復支援論」「看護展開」「健康支援論」「薬物療法と看護」「周手術期と看護」「終末期と看護」を科目立てし、健康状態を判断し、その状態に応じた看護が実践できる能力を培うことを期待して設定した。